USB規格の違い|USB 3.2・USB4・USB Type-Cの速度と見分け方

USBの「規格」は、データを送る速さを決める規格(USB 2.0・USB 3.2・USB4)と、差し込み口の形(USB Type-A・USB Type-C など)、給電の仕組み(USB Power Delivery)の3つが別々にあります。USB Type-C の形をしていても速さや給電の能力は製品ごとに違うため、商品ページでは形ではなく、規格名と速度の表記を見て判断します。この記事では、規格を管理する USB-IF(USB Implementers Forum)の資料をもとに、2026年11月時点の違いを整理します。

速度の規格:USB 2.0・USB 3.2・USB4

USBの規格と最大転送速度(USB-IFの資料より)
規格最大速度USB-IFの推奨表記
USB 2.0(Hi-Speed)480Mbps-
USB 3.2 Gen 15GbpsSuperSpeed USB
USB 3.2 Gen 210GbpsSuperSpeed USB 10Gbps
USB 3.2 Gen 2x220GbpsSuperSpeed USB 20Gbps
USB420Gbps・40Gbps-
USB4 Version 2.080Gbps-

USB 3.2 の規格はそれ以前の USB 3.0・USB 3.1 をまとめて取り込んだもので、5Gbps・10Gbps・20Gbps の3つの速度を定めています。そのため「USB 3.0」「USB 3.1 Gen 1」「USB 3.2 Gen 1」は、いずれも5Gbpsの製品を指していることがあります。名前の数字が大きくても速いとは限らないので、表記に添えられた Gbps の数値で比べるのが確実です。USB-IF も、製品のパッケージや広告では速度をはっきり示すよう求めています。

Gen 2x2 は2レーンで20Gbps

USB 3.2 Gen 2x2 は、10Gbpsの通信路(レーン)を2本同時に使って20Gbpsを出す方式です。複数レーンを使えるのは USB Type-C のケーブルとコネクタなので、20Gbpsの製品は USB Type-C の端子になります。パソコン側も Gen 2x2 に対応していないと20Gbpsにはならず、両方が対応している中でいちばん高い速度でつながります。

USB4 は最大40Gbps、Version 2.0 で最大80Gbps

USB4 は USB Type-C だけで使う規格で、2レーンを使って最大40Gbpsで通信します。2022年に公開された USB4 Version 2.0 では、80Gbps に対応したケーブルを使うと最大80Gbpsになります。USB4 は USB 3.2・USB 2.0 の機器のほか、Thunderbolt 3 の機器とも互換性があるとされており、映像(DisplayPort)やPCI Express の信号も同じケーブルで運べます。外付けSSDやドッキングステーション、高解像度モニターを1本でつなぎたい人が意識したい規格です。

USB Type-C は「形」の名前

USB Type-C は、上下どちらの向きでも挿せる小型のコネクタの規格です。USB-IF は、USB Type-C は USB 3.2 や USB4 と同じ意味ではなく、USB Power Delivery とも同じではないと注意しています。USB Type-C の製品が USB 3.2・USB4・USB PD のどれに対応するかは、メーカーが選んで実装するものです。

  • USB Type-C の端子でも、中身が USB 2.0(480Mbps)だけの製品がある
  • USB 2.0 にしか対応しない USB Type-C ケーブルは、USB 3.2・USB4 の速度や映像出力(Alt Mode)に対応しない
  • 映像出力や給電に対応するかは、パソコンやスマートフォンの仕様表で端子ごとに確かめる

従来の長方形の USB Type-A 端子も、USB 2.0 の製品と USB 3.2 の製品の両方に使われています。見た目だけでは速度を判断しにくいので、端子の近くの表記や仕様表を確かめます。

給電の規格:USB Power Delivery

USB Power Delivery(USB PD)は、USBで大きな電力を送るための仕組みです。機器どうしが通信して電圧と電流を決め、必要な分だけを送ります。

  • 以前の上限は100Wで、5A対応の USB Type-C ケーブルを使って20Vで給電する方式でした。
  • USB PD Revision 3.1 では、28V・36V・48V が加わり、最大240Wまで給電できるようになりました(EPR)。
  • 標準の USB Type-C ケーブルは3A、コネクタは5Aの電流に対応する設計です。60Wを超える給電には5A対応のケーブルが必要になります。

USB PD に対応しない通常のUSBポートが機器に送る電力は、USB 2.0 で5V・500mA、USB 3.2 の1レーン動作で5V・900mAが基本です。ハブを選ぶときに関わる話なので、USBハブの選び方で詳しく扱っています。

ケーブル選びの注意点

端子の形が同じでも、ケーブルの中身で速度と給電の上限が変わります。USB4 の速度は認証されたケーブルを前提にしているため、40Gbps・80Gbps を生かしたい場合は、ケーブルの対応速度の表記を確かめます。

  1. つなぐ機器(パソコンと周辺機器)の両方の規格・速度を確かめる。
  2. ケーブルの対応速度(480Mbps・5Gbps・10Gbps・20Gbps・40Gbps・80Gbps)を確かめる。
  3. 充電にも使うなら、ケーブルの対応ワット数(60W・240Wなど)を確かめる。
  4. 映像を出すなら、ケーブルが映像出力(Alt Mode)に対応しているかを確かめる。

USB-IF の認証を受けた製品には、速度やワット数を示すロゴが付けられることがあります。表記があいまいな安価なケーブルは、充電専用(USB 2.0)のことも少なくありません。

用途別の目安

用途と、目安になる規格
用途目安の規格
キーボード・マウス・レシーバーUSB 2.0 で足りる
USBメモリ・外付けHDDUSB 3.2 Gen 1(5Gbps)以上
外付けSSDUSB 3.2 Gen 2(10Gbps)以上
ドック・モニターを1本で接続USB4、または映像出力対応の USB Type-C

外付けSSDやUSBメモリは、機器が対応する速度とパソコンの端子の速度の低いほうで動きます。当サイトではSSD・USBメモリの一覧で、仕様に書かれた規格を確かめながら比べられます。

※価格・在庫は2026年11月8日 9:24時点のものです。購入の時点で各ショップに表示される価格が適用されます。最新の価格・在庫・送料は各ショップでご確認ください。

まとめ

USBの違いは「速度の規格」「端子の形」「給電の仕組み」に分けて考えると整理できます。USB Type-C の形だけでは中身が分からないので、商品ページでは Gbps とワット数の表記を確認してください。モニターをUSB Type-C でつなぐ場合の注意はモニターの選び方にまとめています。